ITパスポート試験についてあらためて考えてみました。
ITパスポートは、ITスキルに関する初学者向けの資格でまさに基本の「き」ともいうべき資格です。
ですから本資格を取得したからといって取り立てて多くの賞賛を浴びるということにはなりません。
むしろ「ようやくスタートラインに立ったか」程度でしょう。
しかし、何事も一足飛びに行くものではなく、徐々に広範な知識とスキルを身につけ、その先のエキスパートになるわけですから、まずはここから積み上げていけば良いのだと思います。
特に学生にとっては「在学中にきちんと学習しました」という真面目さの証のようなものになるわけですから、その意味でも資格があった方が良いように思います。
ここで少し話がそれますが、「資格は意味がない。座学では実践力は身に付かない」「資格を取るぐらいなら実践力を身につけろ」といった議論があります。
ある意味では正しいように思います。世の中はすべて実践で成り立っています。
しかし、多くの資格試験が実技ではなく、ペーパー試験である以上、そこに実践力を求めるのは酷なような気がします。要は資格試験は資格試験、実践力は実践力だと私は考えています。
ですから、資格試験は資格試験として勉強し、受験したら良いと思います。
あらゆる分野の物事が基礎的な事項(ルールなどを含む)の上に実際の技術や職人技が位置付けられるように、ある程度の知識はやはり不可欠だからです。
話を戻しましょう。
ITパスポートは冒頭にも書いたとおり基本の「き」となる試験ですので、常識的な問題が多く含まれます。
ですから合格率も比較的高く、大体50%前後で推移しています。2人に1人は合格する感じですね。
しかし、内訳をみると社会人の合格率が60%なのに対して学生のそれが40%台となっています。
かなり大きな開きがあります。これは学習時間によるものでしょうか?
答えはノーです。
これは社会人に有利な分野・問題が含まれるからです。
システムが生活や社会の隅々んまで入り込んだことで、経営とシステムとのあり方のような企業経営に関する問題が一部出題されます。より具体的に言えば、ガバナンスや財務諸表といった問題です。
一般的な社会人であれば細かいことはよくわからなくてもガバナンスや財務諸表といった言葉を耳にしたことがある人は多いでしょう。私のような銀行員からすれば、それこそ基本の「き」に他なりません。
しかしながら学生からするとこれらの言葉を初めて耳にする人も多いように思います。これらを一から学ぶというのはやはりそれなりの負担がかかってくることでしょう。
ですので合格率だけ見ると社会人向きの資格ということが言えます。
ちなみに合否の判定は得点率が6割となっており、それほど高くないように思います。
また条件としてITパスポート試験に出題される3つの分野について分野ごとの最低点が設定されていますが、あまり気にする必要はなく、純粋に全体で6割の得点率を目指すという考え方で良いように思います。
試験は会場に設置されているPCに向かって100問を解きます。時間は二時間。
ただし、解き終わるとそのまま退出することが可能です。
私の場合も、かなり時間をかけて問題を解き、その後しっかりと見直しも行いましたが、それでも30分程度時間を残し、終了を待たず退出しました。
ちなみに、PCに向かっての試験になるので、試験終了と同時に採点され、得点が確認出来ます。これはすごく良いですね。
なお、国家資格ですので正式な合格発表は翌月となり、官報に掲載されます。官報というのは国が出す広報誌みたいなものです。
そして合格発表のさらに1ヶ月後に合格証書が届く流れになります。
実は私はいろいろな資格を保有しています。決して資格マニアというわけではないのですが。
今回またひとつ新たな勲章(?)が加わりました。
途中にも書いた通り、資格試験は資格試験ですので、実践力を伸ばしたい人には向いていませんが、ひとつのシンボルとして取得する必要がある人は是非狙ったらいいと思います。
私の勉強時間は・・・実質1週間で1日四時間くらい。合計20~30時間で取得出来ました。
過去問を4回やって本番に臨みましたが、一度も合格ラインを下回ることはありませんでした。
なお、社会人の場合、資格を取得すると会社から気休め程度ですが手当てや報奨金を貰えるので、少しだけ余計に嬉しいですね。
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