【おすすめのミステリー小説】「すべてがFになる」森博嗣著

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熊手君
熊手君

先日、森博嗣さんが書かれた「すべてがFになる」を読みました!

人生繁盛
人生繁盛

おお!それはミステリー小説の代表作ですね!

まだまだ在宅の時間が多いと思います。そんな在宅時間を有効に使いましょう!

ということで、今回は本のご紹介です。

森博嗣さんとは

1957年、愛知県生まれ。

高校卒業後、名古屋大学工学部建築学科へ進学。同大学院修了。

その後、三重大学、名古屋大学で教鞭をとる。

1995年の夏休みに処女作『冷たい密室と博士たち』を1週間で執筆する。

第四作となるのが『すべてがFになる』であり、これがデビュー作となる。

それ以降も精力的に作品を発表、人気作家の地位を確立。

2005年に大学を退職し、執筆に専念する。

かなり簡単に書いたせいもありますが、一気にスターの階段を上り詰めた感じですね。

このキャリアを見て驚いたのが、なんと言ってもデビュー作を1週間で執筆したことです。

その集中力が半端ない!!!

また30代後半から執筆活動を開始していますが、大学の研究者としてもいよいよこれからという時期であり、多忙を極める中での執筆活動ではなかったのかなと推察されます。

そして工学博士なわけですが、小説の中でもその経験・知識がふんだんに盛り込まれていて、独特な”森ワールド”が作られていると思います。

余談ですが、同じくミステリー作家の東野圭吾さんも電気工学を専攻しており、コテコテの理系です。

あらすじ

大学の助教授、犀川創平(さいかわそうへい)はある日、研究室のゼミ生と一緒に愛知県にある孤島「妃真加島(ひまかじま)」を訪れる。

そして、その中に犀川の恩師である西之園教授の娘であり、犀川が勤める大学の新入生でもある西之園萌絵(にしのそのもえ)もいた。

この妃真加島には真賀田(まがた)家が設立した真賀田研究所があった。

実はこの研究所には窓がひとつもなかった。

一見すると異様な環境であったが、あらゆるものがシステムで管理され、システムが生活に入り込んだハイテク研究所でもあった。

そんな研究所の研究を主導した人物が真賀田家の長女であり、天才博士でもある真賀田四季(まがたしき)だった。

しかし、真賀田四季は両親を殺害するという過去を持ち、研究室の中で隔離・監視される生活を長い間送っていた。

そんなある日、真賀田四季が何者かに殺され、両腕両足がない状態で密室からロボットに乗せられて出てくるという事件が起きる。

そしてたまたま研究所に訪れていた犀川創平と西之園萌はこの事件を目撃することになる。

ここから創平と萌絵のコンビが協力してこの奇妙な事件の解決に乗り出す。

また本作品は創平と萌絵のイニシャルをとってS&Mシリーズと呼ばれる森博嗣さんの代表作でもある。

感想

本の最初のページを見ると「2021年5月3日(月)〜5月9日(日)」とあります。

私は読書をする際にその本の読み始めた日と終えた日を記録しているので、この本はちょうど1週間で読み終えたということになります。

正直、事件が起こるまでのストーリーはやや冗長な印象を受けたが、事件が起こった後の展開はスリリングであり、一気に加速度を増す印象です。

そして何より驚いたのが、研究所のハイテクぶり。

音声認識やVRなど多様な技術に関する記述が盛り込まれており、1990年代に書かれた本とはとても思えませんでした。

最後の事件の種明かしもゴーグルをつけて、動かないカートのシートに座り、バーチャルな世界で登場人物たちがドライブしながら行うというのも斬新な発想です。

これら技術も今では身近な存在になりましたが、この時代にリアリティを持って書けるというのはやはり大学の研究者という立場だったからのような気がします。

時代を見通す力があり、さすがです。

また犀川創平と西之園萌絵をはじめとした登場人物もとても個性的で物語に引き込まれます。

そして少しクセがありながらも、「あ!こういう人いるいる」とついつい言いたくなるようなキャラクター設定がむしろ愛着を生み出しているように思います。

ちなみにこの本を読んでいる最中、頭の中には常に実写ではなく、アニメが描かれていました。

その近未来的な姿が実写ではなかなか捉えられませんでした。

調べてみると本作品もアニメとゲームにはなっていますが、映画やドラマにはなっていないのですね。

わかるような気がします。

そんな近未来的な記載に溢れた小説ですが、途中でガンダムの話が出てきます。

ご存知のとおりガンダムは1980年代のアニメですので、今から見るとかなり古いものになります。

近未来的な世界に、ふと古いものが入って来た時のなんとも言えない・・・タイムスリップしたような感覚・・・

日常を離れた孤島の中のハイテク研究所といい、空間や時間のゆがみを巧みに演出しています。

読んでいて「今、どの時代の、どこにいるんだっけ」という感覚に襲われます。

そして最後に明らかになる事件の真相。

「すべてがFになる」の、すべてとは。そしてFとは。

「えっ!?こんなことってあるの?!」

と思わず叫びたくなります。

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まとめ

この本を1週間で読み終えたとすでにお伝えしましたが、ゴールデンウィークとかぶっていたので読書の時間はそれなりにある時間帯だったと言えます。

通常、私は通勤時間や入浴時間など隙間時間を使って読むので本来であればもう少し時間がかかっていたかもしれません。

かなり分厚い本ではあるので、時間のある時を見つけて読めるといいですね。

いずれにしろこれまでのミステリー小説にない奇想天外な本作品は、おすすめの一冊です。

ぜひ、、”森ワールド”を堪能してみて下さい。

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