【おすすめのミステリー小説】「シャドウ」道尾秀介著

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熊手君
熊手君

先日、道尾秀介さんが書かれた「シャドウ」を読みました!

人生繁盛
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おお!それはミステリー小説の代表作ですね!

まだまだコロナ禍ということもあり、在宅の時間が多いと思います。そんな在宅時間を有効に使って、たまにはミステリー小説でも如何ですか?

ということで、今回はミステリー小説のご紹介です。

道尾秀介さんとは

1975年、兵庫県芦屋市生まれ。

高校時代、当時つきあっていた彼女の影響で本を読み始める。

そして当時は主に日本の純文学を好んで読んでいた。

その後、横溝正史などの小説を手に取るようになると19歳の時に作家になろうと決意、小説を書き始める。

玉川大学農学部を卒業後、住宅機器メーカーや商社などで勤務しながら小説を執筆。

2004年に「背の眼」でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞すると、翌年商社を退職し、専業作家へ。

ペンネームの道尾は推理作家の都筑道夫から来ており、秀介は本名。茨城県在住。

あらすじ

父親同士が医学生時代からの仲であり、その大学に後輩として入学してきた母親同士も友だち。

そんな二組の夫婦に出来た子どもも幼馴染という設定。

ある日、主人公の少年の母親が病死する。

生前、少年は母親にこんな質問をする。

「人は、死んだらどうなるの?」

これに対して母親はこう答える。

「いなくなって、それだけなの」

しかし、母親からの答えの真意が掴みきれないまま母親は遠くへ行ってしまった。

そんな母親の葬儀に来ていた少年の幼馴染と両親。

幼馴染の母親が、少年を元気付けようとしゃがんで声を変えると少年の中にある情景が浮かんだ。

それはどこか懐かしい景色。昔の自分。

しかし、今度はその幼馴染の母親が夫の勤務先の建物から身をなげ、自殺。

これに動揺した幼馴染は自宅近くで自動車に轢かれてしまう。

次々と襲いかかる不幸。

しかし、何かが引っかかる。

この不可解な謎に少年は立ち向かう。

感想

最初の一ページ目から一気に物語の世界(道尾ワールド)に引き込まれました。

まず、ストーリー設定や人物設定など物語の骨格がしっかりしているので、その分、ストーリー展開にゴツゴツしたところがなくとても自然な印象を受けました。

物語の中での情景描写にも優れていて、木々の緑や木漏れ日、花の鮮やかさなどがまさに目に浮かぶようでした。

そのせいでしょうか、なんとなく「君の名は」のワンシーンを想起させる場面もあって、良い意味でミステリー小説っぽくない一面もあるように感じました。

まさに学園ドラマか普通の小説でも読んでいるような錯覚にとらわれます。

また文字のフォントがやや小さく、ページ数も330ページほどありますが全然長く感じません。

正直、物語の中には一切余計なものが含まれていません。とても引き締まった一冊です。

ですから一気に読ませる力がある作品と言えるでしょう。

加えて事件を解決に導くための伏線や読者を惑わすトリックにわざとらしさが感じられません。

ひとつひとつが精巧に張り巡らされ、最後にそれらが一気に結びついてくるといった感じであり、爽快感すら覚えました。

さすがは本格ミステリ大賞受賞作といった印象です。

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まとめ

私は主に通勤時間と入浴時間を使って1週間(2021/6/5〜6/11)で読了。

読んでいる最中に「この小説好きかもしれない」、「他の道尾作品も読んでみよう」、そんな印象を抱かせる完成度の極めて高い作品です。

読後感も重たくなく、まさにミステリー小説初心者・入門者にぜひ手にとって欲しい一冊です。

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