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先日、東野圭吾さんが書かれた「容疑者Xの献身」を読みました!

おお!それはミステリー小説の代表作ですね!
まだまだ在宅の時間が多いと思います。そんな在宅時間を有効に使いましょう!ということで、今回は本のご紹介です。
東野圭吾さんとは
ここではあくまで簡単に記載します。
1958年、大阪生まれ。
高校時代に推理小説にハマり、作家としての土台を築く。
高校卒業後、大阪府立大学工学部電気工学科に進学。
ここでの経験と小説家の卵としての観察眼がその後の登場人物の描写に活かされている。
1981年、日本電装株式会社(現デンソー)に入社。
技術者として勤務する傍ら執筆業にも励む。
1985年に江戸川乱歩賞を受賞し、翌年の1986年に会社を退職して専業作家となる。
「容疑者Xの献身」は2005年に刊行。本作品で第134回直木賞を受賞。
ざっとこんなご経歴です。
そんな東野圭吾さんの代表作は・・・すべてです。
本当にそう言ってもいいくらいすべての本が素晴らしいです。
ですので、ここでは割愛します。
あらすじ
夜の住宅街。そこに響く若い男たちの叫声。
彼はどこからともなくバイクの爆音と共に訪れ、たむろし、たわいない話に興じる。
ある夜、そんな彼らのそばで火の手が上がる。
近くにあったガソリンタンクが燃えたのだが、生き延びた仲間たちはガソリンより前に仲間の一人の頭が先に燃えたと証言する。
一方、事件現場近くを歩いていた女の子が、空に糸が張っていたと証言する。
この不可解な事件に天才物理学者湯川学が挑む「燃える」。
地元の池で釣りをしていた高校生二人が、池に浮かぶ不思議なモノを見つける。
それは一見するとデスマスクに見えた。
興味を覚えた彼らはそれを型取った仮面を文化祭に出品する。
するとそれを見た一人が最近行方不明になっている知人に似ていると言う。
なぜそんなものがここに・・・2作目の「転写る(うつる)」。
ある日、お風呂場で発見された中年男性。
お風呂場や部屋には争った形跡はなく、外傷も特になかった。
一見すると心臓まひのような突発的な死因に見えたが、胸には細胞が壊死したようなアザが。
また発見した息子が家を訪れた時、なぜか玄関のドアに鍵はかかっていなかった。
完全犯罪に思えたこの事件も意外なところから解決の糸口が見つかる。
3作目の「壊死る(くさる)」。
海水浴をしていた若い夫婦。
あまり泳ぎが得意でない妻がマットに浮かび、沖に流されていく。
それを浜辺で見守っている夫。
ただし、別の人間もその様子を見ていた。
すると沖で浮いている妻のそばで突然海中から火柱が上がり、海水浴場は修羅場と化す。
海中が爆発した原因はわからず、ある者は地雷ではないか言う。
一方、都内のアパートでの他殺死体が見つかり、それを捜査する草薙たち。
すると海水浴場での事件と意外なつながりがあることが判明する。
4作目の「爆ぜる(はぜる)」。
ある殺人事件の容疑者として目をつけられた男性が、警察に自らのアリバイを説明するが目撃者がいない。
むしろ事件当日、事件現場付近で容疑者の特徴的な車を見たという人間が現れる。
いよいよ追い詰められる容疑者。
しかし、ある男の子が不思議な夢を見てそれをスケッチブックに書き留める。
するとそこにはアリバイが成立するかのように容疑者の話がそのまま書き出されていた。
少年の父親は幽体離脱したのではと主張するが・・・第5作の「離脱る(ぬける)」。
感想
本作はいわゆるガリレオシリーズの第一作。
私は東野作品で最初に読んだのが同シリーズの最高傑作と言われる「容疑者Xの献身」だったので、脂の乗り切った「容疑者Xの献身」と比べるとやはり「線が細い」印象を抱いてしまうが、それでも読み応えは十分でした。
本作は短編集であり、5つの作品が収められています。
短編集の良いところをひとつ挙げると、本の中にある短編を手軽にランク付けすることが出来るということです。
中編、長編だとこれがなかなか出来ません。
そうするとなんとなく自分の好みみたいなものが見えてくるんですよね。
ちなみに本作の中での私のお気に入りは4作目の「爆ぜる(はぜる)」です。
しかし、読み終えてみて改めてこの作家の力量を思い知った気がしました。
なんと言ったらいいのでしょうか、「この程度であればいつでも書けますよ」的な印象がどこからとも無く漂って来ます。
ある意味で”挨拶代わり”と思えなくもないです。
また、シリーズ第一作から湯川にしろ草薙にしろキャラが出来上がっているんですよね。
ここにも驚きです。
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まとめ
短編は読みやすい一方でどうしても物足りなさのようなものも覚えます。
例えが悪いですが、残尿感みたいなものです。
その意味で言うと本作品には骨太の短編が収められているように思います。
ですからミステリー初心者、東野圭吾初心者にはうってつけの作品です。
どうしても「容疑者Xの献身」が有名すぎてそこから入る人が多いですが(私もそうです)、本作から入って「容疑者Xの献身」に流れたらまた違った印象を持つかもしれません。
いずれにしても本好きには是非読んで欲しい一冊であることは間違いありません。
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