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先日、小川糸さんが書かれた「あつあつを召し上がれ」を読みました!

おお!小川糸さんの人気作品だね!
まだまだコロナ禍ということもあり、在宅の時間が多いと思います。そんな在宅時間を有効に使って、たまには読書でも如何ですか?
ということで、今回は小川糸さんが書かれた「あつあつを召し上がれ」のご紹介です。
小川糸さんとは
1973年生まれ。山形県山形市出身。
小説家であり、作詞家、翻訳家でもある。
地元の進学校県立山形東高校を卒業後、清泉女子大学へ進学。
国文学科に在籍し、ゼミやサークルで古事記や万葉集などを研究。
大学在学中にのちに夫となる音楽プロデューサー水谷公生と出会う。
大学卒業後、マーケティング会社に就職するが文学への愛着が捨て切れず、退社。
アルバイトなどで生計を立てつつ創作活動を開始。
文学賞への応募を重ね、1999年に「密葬とカレーライス」で作家デビュー。
作詞家としては郷土山形の東桜学館中学校・高等学校の校歌などを作詞。
あらすじ
癌で若くして亡くなった母親。
生前、母はまだ幼かった娘に料理やトイレ掃除などひと通りのことを自分で出来るように教えた。
中でもおみそ汁の作り方については厳しかった。
ようやく一人で出来るようになった頃、母は旅立ってしまった。
以来お父さんのおみそ汁は娘が作ることになる。
しかし、そんな娘も年頃になり、お嫁に行くことに。
嫁入り前の最後の朝食を作る娘と父のやりとり。
「こーちゃんのおみそ汁」。
「今日は記念日だから」と昔よく通ったレストランに少しおめかしして出かける老夫婦。
ようやく着いたお店で昔懐かしいメニューを注文するが、どこか昔と違う。
それでもこれも時代の流れと割り切る老夫婦。
お店までの道中もまた食事中も妻は一方的に夫に話しかけるが夫はどこかつれない。
それでも昔話や思い出話に花を咲かせ、若かりし二人に戻っているとそこに娘を名乗る女性が現れる。
「いとしのハートコロリット」。
など甘く切ない全7作を収録。
感想
小川糸さんの作品は今回初めて読みました。
「なんてやさしい文章が書ける人なんだ」
それが私の第一印象でした。
まるで童話のような、そしてその童話を寝かしつける子どもに語りかけるようなやさしさが物語の隅々から伝わってくる、そんな印象です。
正直、ここまでやさしい文章は書こうと思ってもなかなか書けるものではありません。
男性作家では到底無理なような気がします。
つまりそれは力量などといったテクニックの問題ではなく、もはや生理的な問題なような気がします。
生理的というのは女性が太古の昔から守って来たものがそこに根付いているということです。
こんなやさしい文章が書ける小川さんがもしラブレターを書いたら一体どんな文章、どんなラブレターになるのかな、とふと思いました。
きっと素敵な文章で綴られているのでしょうね。
まとめ
「あつあつを召し上がれ」というタイトルの通り、食べ物とそれにまつわる人々の思いや日常について書かれた作品です。
ですから読んでいると我々の中に刻まれた記憶や思い出もじわーーーっと炙り出される、そんな一冊です。
ところで私の中で料理や食事の描写が上手いと思う作家は村上春樹さんと池波正太郎さんです。
この二人の描写は食材本来の味や料理の温かみをそのまま伝えてくれます。
村上春樹さんの本を読むと無性にビールが飲みたくなり、ピーナッツを齧りたくなるというのは有名な話です。
ただ、小川糸さんの料理や食材に関する描写もかなりなものだと思います。
食べ物の描写が上手いというのはやはり食べ物への探究心が人一倍旺盛だからでしょうね。
ですから小川糸さんもおそらく食いしん坊ではないかと勝手に思っています。
そういえば小川糸さんの作品に「ライオンのおやつ」や好きな料理を題材とした「食堂とかたつむり」なんて本もありましたね。
いつかまたこれらの本も手に取るように思います。
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